Saturday, December 25, 2010

曇った皆既月食クロニクル

ちょうど今、なぜか持ってた元彼女の物をリサイクルの紙袋に入れてしまった。
爽やかな感じ。多分、カタルシスの種類に近い。
なぜ今まで持ってたのかを熟考してみると、
彼女とうまくならなかったのと、彼女にとって
今どう思っても、その時の思い出を簡単に消せないと思ったからだ。
そう出来れば、思い出に害を与えることみたい。
それに愛を込めて書いた物は、誰が書いても捨ててはいけないと思った。
でも今日、思い出のために捨てなかったことで
汚くなった部屋を見てうんざりしてきた。
やっぱり、元彼女の手紙とかは最も気になったけど、
今日までどうしても捨てられなかった。
気づいたのは、元彼女に関連つける思いでの形が変わった。
きっと、ずっと前に変わったかもしれないけど、
今日その思い出は自分との個人的なつながりが薄れてきた。
それはもっちゃんのせいに違いない。
確かに、カタルシスの感じ。

先週とても稀な皆既月食を外に見に行った。
真夜中で、静寂な黒い湖を向かって人気の無い道を歩いた。
歩きながら時々雲に隠された月をちらりと目をやってた。
見えたり見えなかったりした月と僕の夜。
ベンチに座って最後のタバコを吸いながら月を眺めて、
新聞に読んだすごい赤さが見れるかどうかを考えてた。
結局月がまだ曇ったままで帰ってしまった。
ネットで月のウェブカムを探したけど、それも赤くなかった。
赤よりも薄い橙色だった。でもがっかりじゃない。
その代わりに、物事が思ったより違ってよかった。
そういう体験だった。

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